ゆずき通信第52号『「先祖代々の土地」を手放すという決断』発行
2026年1月8日◆「先祖代々の土地」を手放すという決断◆
こんにちは!ゆずき不動産事務所(富士宮相続相談センター)代表の柚木(ゆずき)克哉です。ゆずき通信第52号をお送りいたします。よろしくお願いいたします。
さて、昨年も多くのお客様からご相談をいただきましたが、その中で特に強く感じたことがあります。それは、ご自身の代で不動産を手放すことに非常に強い「抵抗」を感じていらっしゃる方が多いということです。「先祖代々受け継いできた大切な土地を、自分の代で終わらせていいのか」と、世代が上の方ほど、その心理的なハードルは高く、責任を感じていらっしゃいます。そのお気持ち、私には本当によくわかります。
一方で、今の現役世代(お子様世代)の感覚は大きく異なります。「土地神話」が崩壊した今、特にアパート経営などの負担が伴う不動産を「積極的に引き継ぎたい」と考えるお子様は、全体の1割から2割程度。実質、8割近くの方は「親の代で片をつけてほしい」というのが本音です。
この「親の責任感」と「子の現実」のギャップ。答えは「売却」だと頭では分かっていても、感情が追いつかず、次の一歩を踏み出せない方が非常に多いのが現実です。
ただ、一つだけお伝えしなければならないのは、決断を先延ばしにすることで、「売れるはずのものが、売れなくなってしまう」というリスクです。その要因の一つは、昨今の物価高。意外と見過ごされがちですが、宅地として売り出すための「造成費用(工事費)」が、生コン代や人件費の高騰により、数年前とは比較にならないほど上がっているのです。5年前なら利益が出た物件も、今では工事費が高すぎて売りに出すことさえ難しい。そんなケースが実際に起きています。
今は売却できても、3年後には難しくなるかもしれない。もし、「いつかは売却を」と考えていらっしゃるのであれば、まずは一度、仮の状態でかまいませんので「具体的な数字」を出してみることをおすすめします。「今売ると手元にいくら残るのか」「借入金は完済できるか」「毎年の固定資産税はいくら減るのか」といった数字を出してみることで、感情の整理がつくこともあります。もちろん、こうした数字出しに費用はいただきません。まずは今の「現在地」を知ることから始めてみませんか?
